スカルプトラは、ポリ-L-乳酸(PLLA)が皮膚内の細胞を刺激し、自らコラーゲンをつくるよう促す施術です。
すぐにボリュームを出すのではなく、数か月かけて徐々にふくらみが生まれる点で、ヒアルロン酸注入などのフィラーとは異なります。
ボリュームとハリの両方への効果が期待できますが、変化が現れる速さや程度には個人差があります。
➊スカルプトラとはどのような施術ですか?
スカルプトラ(PLLA)は、ポリ-L-乳酸という成分を皮膚に注入し、細胞自らがコラーゲンをつくるように促す施術です。
施術そのものがボリュームを埋めるのではなく、自分の体が再びコラーゲンをつくるように信号を送る仕組みである点が、フィラーとの大きな違いです。
この成分は以前から吸収性縫合糸などに用いられており、比較的長い期間にわたり安全性に関するデータが蓄積されています。
皮膚に入ったPLLAは徐々に分解・代謝されて消失しますが、刺激を受けた細胞はその後もしばらく働き続けると報告されています。
スカルプトラがよく検索されるのは、フィラーだけでは対応しにくい広範囲のくぼみを改善する選択肢として探す方が多いためでもあります。
➋フィラーとは何が違いますか?
最も大きな違いは、効果の現れ方と速さです。
フィラーは注入直後からボリュームが見られますが、スカルプトラでは施術直後のふくらみが数日で落ち着きます。
この初期のふくらみは、成分を溶かした液体による一時的なもので、時間とともに吸収されます。
本来の効果は、その後コラーゲンが徐々に増えることで現れます.
| 比較項目 | フィラー(ヒアルロン酸) | スカルプトラ(PLLA) |
|---|---|---|
| 効果が現れる時期 | 施術直後から | 数週間〜数か月かけて徐々に |
| 作用の仕組み | 物理的にボリュームを補う | コラーゲンの生成を促す |
| 持続期間 | 製品によって6か月〜1年前後 | 2年以上続いた報告もある(個人差あり) |
| 調整のしやすさ | 比較的速やかな調整が可能 | 徐々に変化するため調整に時間が必要 |
「スカルプトラはボリュームを埋める施術ではなく、皮膚が自らコラーゲンをつくるよう刺激する施術です。」
➌自分にはスカルプトラとフィラーのどちらが合いますか?
答えは、どのくらい早い変化を望むか、くぼみがどのくらい広い範囲にあるかによって異なります。
狭い部分を局所的に補いたい場合にはフィラーが直接的な選択肢となり、顔全体のハリとボリュームが低下している場合には、スカルプトラでより自然な変化を目指せることがあります。
実際の診療では、両方の施術を組み合わせて計画することも少なくありません。
フィラーで深い層のボリュームを先に補い、スカルプトラで表面に近い層のキメやハリを補う方法です。
併用によって眉の位置や下顔面の輪郭が改善したという研究結果も報告されています。
- ✓早い変化が必要な場合:フィラーを中心に検討
- ✓全体的なハリとボリュームが必要な場合:スカルプトラを中心に検討
- ✓両方が必要な場合:層を分けて併用を計画
➍いつ頃から効果を感じられますか?
スカルプトラの効果は通常1か月前後から徐々に現れ始め、3〜6か月の間に変化がはっきりすることが多くなります.
コラーゲンをつくる細胞が刺激を受け、実際にコラーゲンを分泌するまでに時間がかかるためです。

| 時期 | 変化 |
|---|---|
| 施術直後〜1週間 | 液体による一時的なふくらみ(その後落ち着く) |
| 1か月前後 | 細胞の反応が始まる時期 |
| 3か月 | コラーゲンの増加が目立ってくる時期 |
| 6か月以降 | ハリとボリュームの改善が最もはっきりする時期 |
一部の研究では、施術12か月後に皮膚の厚さが施術前より大幅に増加したという結果も報告されています。
ただし、研究対象や方法によって結果は異なるため、個人差を踏まえた参考情報として捉えることが大切です。
➎副作用と注意点
スカルプトラで特に注意したいのは、施術からかなり時間が経った後に結節やしこりが現れる可能性があることです。
施術後1年以上経ってから結節が見つかった例も報告されています。そのような場合、病変部への薬剤注射で多くが改善したとされています。
このほか、施術直後に腫れ、内出血、痛み、一時的な色素沈着が生じることがあり、通常は2週間以内に落ち着く傾向があります。
成分に対する過敏反応や炎症性の皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方には施術は推奨されません.
結節を減らすには十分な希釈と指示どおりの継続的なマッサージが重要ですが、そのようなケアでも可能性を完全になくせるわけではありません。
➏適している場合と適さない場合
私がスカルプトラを勧めるのは、顔全体のボリュームとハリが低下しており、急な変化よりも時間をかけた自然な改善を望む方です。
特に、フィラーだけでは対応しきれない広範囲のたるみや、皮膚そのもののハリ低下を伴う場合に役立つことをよく経験します。
一方、特定の部分だけをすぐに補いたい方や、目の下のように皮膚が薄くしこりが目立ちやすい部位を希望される場合は、ほかの施術が適していることがあります。
クリニックにとって両方の施術を勧めることは売上面で有利かもしれませんが、診療では、患者様の状態や目的に合った施術を優先してご案内することを心がけています.
皮膚の状態、くぼみの範囲と深さ、希望する変化の速さを合わせて判断し、施術方針を決めます(個人差があります)。
「ゆっくりとした変化の過程を見守れる方、広い範囲のハリ低下も改善したい方に、スカルプトラはより適しています。」

Qよくあるご質問
部位や希望する改善の程度によって異なりますが、通常は1か月以上の間隔を空けて複数回行うことが多い施術です。
診療で状態を確認し、回数を調整します(個人差があります)。
はい、併用する場合があります。
フィラーで深い層のボリュームを補い、スカルプトラで表面に近い層のキメとハリを補うよう計画することもあります。
成分の粒子が一か所に集まらず、均等に広がるよう助けるためです。
指示された方法と期間に合わせたマッサージは、しこりを減らすのに役立つとされています。
研究によって異なりますが、2年以上持続したという報告があります。
ただし、皮膚の状態や生活習慣によって個人差があります。
目の周囲など皮膚の薄い部位ではしこりが目立ちやすいため、慎重な判断が必要です。
診療時に、それぞれの部位に適した施術をご相談ください。
成分に対する過敏反応、皮膚の炎症、ケロイド体質がある場合は慎重な判断が必要です。
妊娠中の方や免疫に関わる疾患がある方は、診療時に必ずお伝えください。
まず診療で皮膚の状態とボリュームが減少している部位を確認します。
その後、希釈濃度と注入部位を設計して施術を行います。1対1の診療を通じて、状態に合った施術回数や間隔をご案内します(個人差があります)。
参考資料
- Journal of Cosmetic Dermatology:頬のしわに対するFDA承認関連の臨床研究
- Dermatologic Surgery:顔面へのPLLA注入後の真皮厚変化に関する研究
- Aesthetic Surgery Journal:PLLAとHAフィラー併用の3D頭部計測研究
スカルプトラは単に埋める施術ではなく、
皮膚が自ら回復するための時間をつくる
施術に近いものです。
スカルプトラは、コラーゲンの生成を助ける成分を用い、時間をかけてボリュームとハリを改善する施術といえます。
ご自身の皮膚にスカルプトラが適しているか気になる方は、LUNN皮膚科医院の診療でご相談ください。
LUNN皮膚科医院 皮膚科専門医・代表院長 パク・ヒョンクォン
本施術では、まれに結節、丘疹、内出血、腫れ、色素沈着などが生じることがあります。韓国の医療法第56条に基づき、施術前に十分なカウンセリングが必要です。
治療・施術の結果には、個人の状態によって差があります。
本コラムは医学情報の提供を目的としています。







