瘢痕治療では、形、色、深さによって適した機器が変わります。
へこんだ瘢痕にはリサーフェシングレーザー、赤い跡には血管レーザー、残った色素には色素レーザーが、それぞれ適した役割を持ちます。
まずタイプを区別することが設計の出発点で、実際には複数機器を併用することが多いです(個人差あり)。
➊瘢痕レーザーとは、どんな治療ですか?
一つの機器ではなく、跡の形や色に合わせて異なるレーザーを選ぶ治療方法の総称です。
ニキビのあとには、へこんだ瘢痕、赤みの残る跡、茶色く色素沈着した跡が、それぞれ違う形で残ります。
この三つは原因が違うため、同じレーザーで一度に解決しないことが多いです。
へこんだ瘢痕は炎症による皮膚内のコラーゲン損失、赤い跡は炎症後に残る微小血管の拡張、色素の跡は炎症後色素沈着によって生じます。
そのため診療で瘢痕レーザーという言葉を使うときは、どのタイプを扱うかから確認します。
検索して来院される方の多くは「この跡はなくなりますか?」と期待されますが、診療の最初の段階は「どのタイプか」を分けることです。
タイプが分かれれば、機器も回復期間も変わります。
➋タイプごとに適した機器が異なります
へこんだ瘢痕はコラーゲンが減った場所なので、コラーゲン再生を促す治療が中心です。
赤い跡は色素ではなく拡張した血管が原因のため、血管を標的とする方法が必要です。
色素の残る跡には、メラニンを細かくするレーザーが適しています。
| タイプ | 原因 | 適した機器の系統 |
|---|---|---|
| へこんだ瘢痕(萎縮性) | コラーゲン損失 | 毛穴・きめを改善する機器(ポテンツァなど) |
| 赤い跡 | 微小血管の拡張 | 血管レーザー(GVレーザー) |
| 色素の残る跡 | 炎症後色素沈着 | 色素レーザー(ピコウェイ・スターウォーカー) |
| 新しい初期の跡 | 炎症・紅斑が進行中 | 血管レーザーを先に検討 |
GVレーザーは、赤い跡の拡張血管内のヘモグロビンを標的に加熱し、ニキビ後の赤みを落ち着かせる目的で使います。
色素の跡には、ピコウェイやスターウォーカーなどピコ秒・ナノ秒系レーザーが、色素を細かく砕く方法で対応します。
「跡は一つの原因ではなく、コラーゲン損失、血管拡張、色素沈着という三つの問題が重なった結果です」
➌自分はどのタイプでしょうか?
鏡で見て表面がへこんでいれば萎縮性瘢痕に近く、平らなのに赤みだけ残れば赤い跡、茶色や濃い色に見えれば色素の跡の可能性が高いです。
一人に三つが混在することも珍しくありません。
自然光で皮膚を軽く引っ張っても溝が残るか、指で押すと一時的に色が薄くなるかを観察することも参考になります。
ただし目だけでは難しいことも多く、診療ではウッド灯や拡大撮影も用いて確認します。
- ✓ へこんだ瘢痕:コラーゲン・きめの改善に集中
- ✓ 赤い跡・色素の跡:血管または色素レーザーを併用
- ✓ 混合型:タイプごとの機器を順序立てて併用
➍効果はいつ感じられ、回復はどう進みますか?
瘢痕レーザーは一度で完結するより、複数回を通じて徐々に結果が積み重なる治療です。
血管レーザーは比較的少ない回数でも変化を感じることがありますが、コラーゲン再生が必要なへこんだ瘢痕には、より長い時間がかかる傾向があります。
| タイプ | 一般的な回数 | 回復の特徴 |
|---|---|---|
| 赤い跡 | 数回前後 | 数日で赤みが軽快、個人差あり |
| 色素の跡 | 複数回の反復 | 一時的に濃く見えてから徐々に薄くなる |
| へこんだ瘢痕 | 多数回、長期間 | コラーゲン再形成に数か月かかることがある |
色素を扱うレーザーでは直後に一時的に色が目立つことがあり、砕かれた色素が表皮へ排出される過程とされています。
この時期に紫外線対策を徹底しないと、回復が遅れたり色素が再び濃くなったりすることがあるため、アフターケアが重要です。
➎副作用と注意事項
施術部位に一時的な赤みや腫れが生じることがあり、通常は数日で落ち着くとされています。
色素レーザーでは、肌色が濃い場合や設定が強すぎる場合に、まれに色素沈着が濃くなる反応が報告されています。
血管レーザーでは、一時的な内出血が出ることもあります。
毛穴・きめを扱う治療では紅斑や皮むけが数日続くことがあり、回復中は刺激の強い化粧品や強い摩擦を避けることをお勧めします。
どの機器でも、施術前後の紫外線対策は結果を左右する重要な管理要素の一つです。

➏勧める方と、方法を変える場合
ニキビがある程度安定しても、へこみ、赤み、色素が残って日常で気になる方に、瘢痕治療を勧めます。
特にタイプを明確に区別できる場合は、目標を定めて機器を選べるため、比較的進めやすくなります。
一方、ニキビがまだ活発にできている場合は、瘢痕レーザーより炎症治療を先に行うのが適切な順序かもしれません。
また、一度で劇的な変化を期待される場合は、複数回と時間が必要な治療であることを先に正直に説明します。
医院にとって複数回の施術は売上につながりますが、それがそのまま患者さんに必要な回数を意味するわけではないこともお伝えします。

「タイプによって目標と期間が異なり、短時間ですべてを同時に解決するのは難しいです」
診療ではタイプ、肌の状態、期待する結果を合わせて判断し、順序を決めます(個人差あり)。
Qよくある質問
種類と深さによって違います。
浅い跡は数回で変化が見えることもありますが、深いへこみや長く残る色素は、複数回の治療と回復期間が必要なことが多いです。
個人差があります。
可能です。
きめを扱うレーザーと血管を扱うレーザーは標的組織が違うため、診察で状態を見て順序と組み合わせを決めることが多いです。
機器や強さによりますが、通常は数日で赤みが落ち着く傾向があります。
色素を扱う場合、一時的に濃く見えてから徐々に薄くなる経過もあります。
自然に薄くなるものもありますが、長く残る場合は色素レーザーで改善を目指すことが多いです。
紫外線対策を伴わないと、薄くなる速度が遅くなることがあります。
安定する前は赤みを扱うレーザーから検討することが多く、きめの治療はある程度落ち着いてから行うのが一般的です。
時期は診察で一緒に判断します。
まず形、色、肌の状態を診察し、適した機器と順序を設計します。
相談を通じて状態に合う計画を立てて進めます(個人差あり)。
瘢痕レーザーは跡を消すだけの施術ではなく、跡が持つ複数の問題を一つずつ分けて扱う過程です。
結局、一つの施術名ではなく、タイプに合う機器を選び組み合わせる治療方針を意味します。
ご自身の跡がどのタイプに近く、どの組み合わせが必要かは、実際の状態を見てこそ正確に答えられます。
LUNN皮膚科医院でのご相談をお勧めします。
— LUNN皮膚科医院 皮膚科専門医・院長 パク・ヒョンクォン —
医療法第56条に基づき、本施術では紅斑、むくみ、一時的な色素沈着、まれに瘢痕の悪化などの副作用が生じる可能性があります。
治療・施術の結果は、個人の状態によって異なる場合があります。
本コラムは医学情報の提供を目的として作成されています。







