ボトックスの副作用は、本当に量のせいですか?
「ボトックスを打つと表情が不自然になりませんか?」 「一度打つと、ずっと打ち続けないといけないと聞きました」 「私はあまり効きません」
ボトックスの相談でいつも出てくる三つの心配です。
率直に言えば、表情が不自然になることは実際にあります。ただし、多くは単に量が多いからではなく、バランスが崩れるためです。一方の筋肉だけを強く抑えると、反対側が過剰に働きます。
私は初回の施術では欲張らないようにしています。足りなければ2週間後に追加できますが、効きすぎた場合は時間がたつのを待つしかないからです。

ボトックスを打つと筋肉がなくなりますか?
先に答えると、なくなりません。顔の表情は、複数の筋肉が互いに引っ張り、支え合うバランスによって生まれます。眉間に力を入れる筋肉が特に強く働くと眉間のしわが深くなり、かむ筋肉が過度に発達するとエラが目立ちます。ボトックスは、このように働きすぎる筋肉への信号を一定期間弱める薬剤です。筋肉が消えるのではなく、一時的に休むことに近いものです。時間がたつと作用は徐々に弱まり、通常は3~6か月かけて動きが戻ります。「打ち続けないといけませんか?」という質問にも同じように答えます。持続期間が過ぎれば元の状態に戻るのであって、打たないとさらに悪くなる仕組みではありません。繰り返すかどうかは、結果を見てご自身で選べます。エラのように筋肉の大きさ自体が悩みの部位では、少し違う説明をします。かむ筋肉の働きが減ると、運動を休んだ筋肉のように、体積が徐々に小さくなる変化を期待できます。ただし、これも筋肉がなくなるのではなく使用量が減った結果であり、時間がたつと戻ります。
なぜ表情が固まって見える顔があるのでしょうか?
「では、なぜ固まった顔になるのですか?」と聞かれれば、多くの場合は量と位置が問題です。必要な筋肉まで広く抑えてしまうと、バランスを調整するのではなく、動きそのものを止めることになります。笑っても目元が一緒に笑わない、額が不自然なほど滑らかになるといった違和感の多くは、ここから生まれます。しわを数本多く消す代わりに表情全体を失ってしまっては、よい選択とは言えません。そのため、私は少量を正確な位置に分けて注入することを原則としています。同じ眉間のしわでも、力を使う筋肉の組み合わせは人それぞれです。決まった公式に従い同じ場所へ同じ量を打つ方法と、その方の表情を見て注入点を決める方法では、当然結果も変わります。額と眉間のように、互いに反対方向へ働く筋肉では特にそうです。一方だけを抑えると残る筋肉の力が相対的に強くなり、眉の位置や額の緊張が変わる可能性があるため、一部位を扱う場合も周囲の筋肉とのバランスを考慮する必要があります。目標はしわを消すことだけではなく、表情を残しながら過剰な力だけを減らすことです。

なぜ初回は控えめな施術がよいのでしょうか?
「せっかく打つなら、しっかり効かせたい」とおっしゃる方もいます。気持ちは理解できますが、私は初回ほど慎重に行うことを勧めます。理由は、調整の二つの方向が対称ではないことにあります。ボトックスの効果は通常、3日から2週間の間に徐々に現れます。足りなければ効果が落ち着いた後に少量を補えばよいのですが、効きすぎた場合はすぐに元へ戻す方法がありません。作用が弱まるまで数か月待つしかありません。不足は2週間後に調整できても、過剰な場合は半年待つ必要があるかもしれないのです。そのため、初回はその方の反応を確かめられる範囲から始め、2回目以降に前回の反応を反映して調整するほうが、結果的に満足度が高いと考えています。同じ量でも反応の幅は人によって異なるため、初回の施術は結果であると同時に、次の設計のための情報でもあります。

LUNNでは施術前にまず表情を見ます。眉をひそめる、笑う、眉を上げる動作をしていただき、どの筋肉が過剰に働くかを確認して注入点を決めます。施術から経過観察まで私が直接担当するため、次回は前回の反応をそのまま反映して量と位置を調整できます。記録だけでなく記憶でつながる診療が、一人の院長が担当する体制の利点だと考えています。診療は個室で行い、狎鴎亭ロデオ駅4番出口から徒歩1分の場所にあります。
ボトックスの副作用が心配な方は、相談時にどの筋肉へどれだけ入れるかだけでなく、どこを残すかも尋ねてみてください。残す基準を持つ医療機関なら、安心につながると思います。
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